頭痛には様々な種類があります。日常的によくみられる頭痛のほとんどは、検査をしても異常が見つからない「機能性頭痛」と考えられます。この「機能性頭痛」の中にもいくつか種類がありますが、その原因のほとんどは体質や日常生活にあるといわれています。
緊張型頭痛
このような症状でお悩みではないですか?
- 毎日のように朝から晩まで一定の鈍い痛みが続く
- 後頭部を中心に頭全体が締めつけられるような重い痛み
- 頭痛だけでなく肩や首のコリを感じる
- パソコンを使った後に痛むことが多い
- 軽いめまいを伴うことがある
- 肩や首、目を温めると楽になる
症状
後頭部を中心に頭全体が締め付けられるような重い痛みが特徴です。中には、「孫悟空の金の輪をはめられたような痛み」と表現する人もいます。長時間同じ姿勢が続くといった身体的ストレスや、精神的なストレスが原因で首や頭の筋肉が緊張し、血流が悪くなることで起こると考えられています。また、パソコンや細かい作業などの目の酷使による疲労が原因となり、頭痛を誘発することもあります。
原因
長時間のデスクワークなど同じ姿勢を続けたことや、精神的なストレスによって、血行が悪くなり首や頭の筋肉が緊張してしまうことで起こります。頭痛だけでなく肩や首のコリを感じる人が多いのですが、これは、原因・メカニズムが似ているためです。
片頭痛
このような症状でお悩みではないですか?
- 血管が波打つような「ズキン、ズキン」という、強い痛み
- 視界にチカチカした光を感じた後に頭痛が起きることがある
- 月に1~2回起きる
- 体を動かすとガンガンと頭に響く
症状
ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴で、男性に比べると約3倍多く、女性に見られる頭痛です。
脳の血管が拡張すると頭痛が起きやすくなります。光や音に敏感になり吐き気などを感じたり、頭や体を動かすと頭に響いてさらにひどくなったりする傾向があります。一部の方は、頭痛の前兆で視野の中にチカチカとした光が見えることもあります。また、生理周期にも関連して排卵期や月経直前~月経初日に起きやすいケースもあり、女性ホルモンが関係しているのではないかと考えられています。その他にもストレスや疲労のほか、寝すぎ・寝不足といった不規則な睡眠、梅雨や台風時期の低気圧といった天候の変化などがきっかけで頭痛が起こります。
原因
はっきりとした原因は解明されていませんが、頭蓋骨内の血管が広がり炎症を起こしたためと考えられています。ストレスや疲労、女性に多いことから女性ホルモンが何らかの形で関わっていると見られています。
群発頭痛
このような症状でお悩みではないですか?
- 目をえぐられるような激しい頭痛
- 必ず頭の片側に起こる
- 1~2カ月の間、毎日痛みがあらわれる
- 痛みがあらわれるのは15分~3時間ほど
症状
目がえぐられるような激しい痛みで、必ず頭の片側に起こるのが特徴です。一度症状が出ると、1~2ヶ月間、ほぼ毎日、同じ時間帯に頭痛が起きるようになります。多くの場合、痛みは15分~3時間程度続きます。
原因
目の後ろを通っている内頸動脈が拡張して、炎症が起きるためではないかと考えられています。この炎症が起きる原因はわかっていませんが、体内時計が関係しているのではないかとも言われています。